イベント

[和歌山県立近代美術館]

現代版画の展開
横尾忠則_第6回東京国際ビ

横尾忠則 《第6回東京国際版画ビエンナーレ展》 1968 オフセット、紙

 版画の特質は何でしょう?
 まず第一に挙げられるのは、間接性です。版を介し、ある面から別の面にイメージを転移させるという版画固有のメカニズムは、複数の工程を経ることによってしか出来ない表現思考を生み出します。また第二に挙げられるのは、複数性でしょう。オリジナルとコピー(原型と複製)という価値観から離れ、複数のオリジナルの制作が可能となります。このことは作者と鑑賞者の関係にも影響します。 
 1950年代以降、駒井哲郎、棟方志功、浜口陽三らの版画作品がサンパウロ・ビエンナーレなど海外の美術展で相次いで入賞し、版画は現代美術の重要なジャンルとして日本でもあらたに注目されるようになりました。1957年には東京国際版画ビエンナーレ展が始まり、戦後の日本で初めて国際的な美術選抜展が開催されます。1960年代には大衆消費社会を背景にポップ・アートが美術シーンを席巻し、引用・複製されたイメージの表現に版画が多く使われました。そして1970年代になると、コンセプチュアル・アートなど先鋭的な現代美術の作家たちが版画の特質を積極的に表現手法に取り入れます。またその頃から現代版画を専門とするギャラリーやコレクターが増え、版画工房が設立され、複数の版画雑誌が創刊されるなど、版画ブームと言われる社会現象まで起きました。
 この展覧会では、そうした1950年代から70年代への展開を作品により回顧しつつ、当館が1985年から5回にわたって開催した和歌山版画ビエンナーレ展に入賞した国内作家の作品を見直します。和歌山版画ビエンナーレ展の特長は、版画の複数性にこだわらずモノタイプの応募を認めたことと、大きさを無制限としたことにより、従来の版画の概念を拡大させる方向に舵を切ったことだったといえるでしょう。
 技術革新により、版画の概念がますます急速に変化していく現在、その現代性はどこに向かっていくのでしょうか。あらためて問い直す機会にしたいと思います。

会 場
和歌山県立近代美術館 2階展示室
期間
2017年4月8日(土)〜 2017年6月25日(日)
休館日
月曜日 (祝日の場合は翌平日)、年末年始、展示替え期間。
参加費 / 入場料
■企画展 一般510円(410円)、大学生300円(250円)、( )は、20名以上の団体料金。                           
※高校生以下、65才以上、障害者の方は、無料。
※和歌山県内に在学中の外国人留学生無料。
※毎月第4土曜日(4月22日、5月27日、6月24日)は「紀陽文化財団の日」として大学生無料。
開館時間 / 閉館時間
9:30〜17:00(入館は16:30まで)
スケジュール
■フロアレクチャー(担当学芸員による展示解説)
【日時】5月4日(木・祝)、6月3日(土) 14:00から会場にて(要観覧券)
住 所
〒640-8137   和歌山市吹上一丁目4番14号
電話番号
073-436-8690
ウェブサイト
主催、共催等
【主催】 和歌山県立近代美術館
お問い合わせ先
073-436-8690
アクセス
■JR和歌山駅または南海電鉄和歌山市駅からバスで約10分、「県庁前」下車、徒歩2分
ユニバーサル設備
2階に併設カフェ有り、ベビーカー貸し出し、エレベーター、エスカレーター、スロープ、車いす利用者用駐車場、車いす貸し出し、授乳室、車いす利用者対応トイレ、オストメイト対応トイレ
車いす利用者のための
アクセス経路
施設からのバリアフリーについてのコメント
地下駐車場・1階・2階への移動はエレベーターをご利用いただけます。ベビーカー、車いすの貸し出しもしております。
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